大村ひであき活動レポート(2010年9月15日号)
2010/9/15 - PM4:47【菅政権続投で円高が進行。一時82円台に突入。本格的な円高・景気対策を政治主導で実行すべき】
○9月14日、民主党代表選で菅氏が小沢氏を破って再選。予想外の大差は政治とカネの問題に対する厳しい世論が小沢氏への逆風となったことと、3ヶ月で首相を代えれば、そのまま解散総選挙に追い込まれ自分たちの首が危いという民主党若手議員の心理が反映したものと言われています。
いずれにしても党内の理屈が優先したもので国民の方を向いていないと言わざるを得ません。
○今最優先で必要なのは円高・景気対策を早急に実行して崖っぷちにある日本経済を立て直すことです。そのためには一日も早く国会を開いて5~6兆円規模の大型の補正予算と必要な法律を成立させ、具体的な政策を実行していくことです。しかしながら、その決意と覚悟は菅民主党政権には微塵も見られません。この3ヶ月の間、我々自民党に政策協議の働きかけも何もありません。参院選後の2ヶ月間代表選に明け暮れ事実上の政治空白を生み、国政全体に停滞と閉塞感をもたらしてきました。この姿勢が変わるとは思えません。国会の論戦を甘く見ているとしか思えません。
世界の大国である日本という国の政権を運営していく責任感が全く感じられません。
○マーケットはまさにその無責任な民主党政権の足下を見透かして安心して円高を仕掛けてきました。菅政権となって3ヶ月間、何の手も打たず、ただ漫然と見守っているだけでした。こんな状態が一日一日と続いていけば、日本の国益、富はそれだけ失われていく状況となりました。
○菅政権続投となった14日のその日NYで82円台に突入し、翌15日東京でも82円台をつけました。
そして、とうとうマーケットに背中を押される形で15日午前、円売り・ドル買いの通貨介入を行いました。しかし、これだけで円高基調を劇的に変えることはできません。日本政府のトータルでの政策をマーケットは冷徹に見ています。国会を開いて大型の補正予算を組むのか。思いきった日本経済の構造改革に手をつけるのか。大胆な金融緩和に踏みきるのか。その上で日米の政策協調ができるのか。本来やらなければならない政策を政治主導でやり切れるのかどうか。その政治的リーダーシップと実行力を見ているのです。
今回だけの形式的な介入ならば、むしろ投機筋が勢いづいて再び円高方向に突き進む懸念があります。
○このような状況を考えれば、これ以上の政治空白、政策不在は許されません。一日も早く国会を開いて徹底的な論戦を闘わした上で、経済効果も期待できない民主党のバラマキ政策を一切やめて我々自民党が主張する緊急経済対策~為替、金融、経済対策を一体として直ちに実行すべきです。これからが秋の政局の本番。日本経済の立て直しと国民生活を守るために引き続き全力で取り組んでまいります。